技術情報
温度センサー
2. 放射温度計の概要と原理
物体が放出する赤外線(熱放射)を測定し、温度に換算する温度計です。膨張式、圧力式、電気式温度計などはすべて接触式温度計と呼ばれているものであって、その感温部が測られる温度と同一の温度になって、正しい温度測定が行われます。
これに対して、放射を利用する温度計は非接触温度計で温度計のどの部分も被測定温度と同一になっていない状態で正しい温度測定が行われます。そのために放射温度計は耐久性が大きく、また高い温度の測定に適しています。

- 感温部もあまり高温にならないので、耐熱性の問題が少なく消耗品が少ないので経済的。
- 被測温物体と温度計を直接接触させないので、被測温物体の温度を乱すことが少ない。
- 非接触温度計であるから、移動している物体や回転体の表面温度を測るのに都合がよい。
- 結局は熱起電力の測定に帰着されるので、光高温計のように個人差が少ない。
- 熱電温度計で測れないような高温が測定できる
- 記録計、自動制御に使用される。
- 応答時間が速い。